日本への一時帰国からドイツに戻ってきて約4か月、なんだかんだで進路が決まって、この秋から大学へ通うこととなりました。(2024年秋)
我ながらギリギリを生きてきた4か月だったので備忘録でも思い出せる範囲でつけていこうかなという所存です。書いてある内容はわたしのおぼろげな記憶をもとにしているので信憑性が薄めです。質問いただければその際に全力でありたっけの資料を見返してお答えするのでお気軽にどうぞ…🐟
大学進学を決めたわけ
ドイツで自立するべくいろんな将来を思案してみた結果、最終的に大学に行こうとなりました。そのいろんなパターンを一度ここで整理しながら振り返りたいと思います。
”自立する” そう考えたときまず候補にあがったのが職業訓練(Ausbildung)の制度を利用するということです。いわば日本でいう専門学校のようなもので、3年ほどかけてその職業について学ぶ制度です。
この職業訓練には様々な種類があり、わたしが実際に応募したのは以下の二つで、次の理由で辞退またはあきらめました。
金細工の専門学校(Berufsfachschule)(3.5年)
金やその他の金属を用いて指輪などのアクセサリーを作る技術を学ぶ学校。週5日で授業があり、7学期の期間を通して伝統的な手工業を習得します。
入学のための適性試験があり受かることができたのですが、機材・材料費などがあまりにも高かったこと(合格通知とともに初めて費用についての案内がきた)、金細工師1本で生計をたてることが難しいこともあって辞退しました。
この専門学校の出願に際して必要だったのが(たしか…)、履歴書、語学の証明書(B1)、高校の卒業証明(英語訳)、証明写真、申請用紙です。なかでも語学の証明書と高校の卒業証明は、役所的なところで書類が有効であることを証明(beglaubigen)してもらう必要がありました。書類提出は郵送で行いました。
しばらくすると、メールで適正試験のお知らせが届きました。この試験は金細工を学んでいくための素質があるかどうかをチェックするためのものらしく、デッサンしたり、紙コップを切ったりはったりして立体物を作ったり、ペンチで針金をお手本通りに曲げたり、ある言葉をイメージした抽象画を描いたり、いろんなことをしました。算数のミニテストもあって、ドイツ語で算数学んだことない勢からするとそもそも問題文から謎解きでした。
デュアルスタディ(Duales Studium)(3.5年)
週の半分大学に通いながら、残りの半分は実際の職場で実習を行う職業訓練。大学にも通うので、大学で学ぶことでしか取得できないような資格なども取ることができます。実習で発生する給料から授業料が支払われる仕組みなので、大学の授業料は実質無料となります。私立大学で学ぶことになるのですが、私立であるがゆえ授業料が高く、また公立大学で学ぶこととのメリットデメリットを比べてみたとき、公立大学で学ぶことのメリットのほうが大きいと判断したため、出願はしましたがそのまま先に進むことなく終わりました。
わたしが応募したのはIUという私立大学です。デュアルスタディの始め方は大学から探すパターンと実習先から探すパターンなどがあります。IUに出願するとIUの職員が一緒に実習先を探すお手伝いをしてくれます。出願は全てIUの応募サイトから行い、書類は全てそのサイトにアップロードする形で提出しました。わたしが提出した書類は、履歴書、大学の卒業証明(英語訳)、語学の証明書(B2)、顔写真、志望理由・自分の強み等の300字程度の作文などです。IUはドイツ全国規模の大きな私立大学です。いろんな都市にキャンパスがあります。巨大すぎるためか基本的に大学側からのリアクションが激遅でした。もろもろの書類を提出後、大学側から大学入学の資格があるかどうかのチェックをするとのことで待つよう言われたのですがいっこうに返事が来ず。ただただ待ちぼうけをくらっていたときに公立大学進学のメリットを知り、公立大学を第一志望として動き始めたタイミングでIUへの催促の連絡などを辞めました。(いまだにIUからはなんの連絡もありません😬)
デュアルスタディを第一志望としていろいろと奔走していたころ、知人の知人からその方の職場の大学生たちの話を聞かされました。要約すると、公立大学の学生でもデュアルスタディの学生と同じくらいの時間アルバイトとして働くことができること、授業料も私立に比べたら断然安いため、手元に残るお金がデュアルスタディの学生と比べて段違いで多いというものでした。
デュアルスタディのメリットでもある、卒業後にすぐ即戦力として社会にでることができたり、業界でのつながりを学生時代から持つことができるという部分も、公立の大学生であっても長期休暇を利用して実習などを個人的に行うことである程度の経験を積むことができるということです。
もちろんわたしも一度は公立大の進学を考えてみてはいたのですが、通学1時間圏内の大学は出願時にC1の語学証明が必要だったためあきらめていました。
しかし改めてそんな素敵な話を聞いてしまったので本当に公立大学はチャンスゼロなのか、B2でとりあえず出願できる大学はないのかをもう一度調べ始めました。ひとまずギリ通える範囲の大学をチェックしてみたところどうにかなりそうな大学を見つけたので(通学2時間)、心はすっかり公立大学進学へと様変わりしたのでした。(IUからなんの連絡もこないし…)
出願準備
この大学はオンラインでの出願を受け付けていたため、Uni Assistというサイトからオンライン出願しました。アップロードした書類は(たしか…)、
・大学の卒業証(英語訳)
・大学の成績証明書(英語訳)
・高校の卒業証明(英語訳)
・パスポート
・語学の証明書(B2)
です。必要書類の情報は大学のサイトに載っているはずなので一生懸命探すほかないです。出願時に手数料なども同時に払います。しばらくするとUni Assistからメールがあり、成績証明書の評価基準がわかる資料かサイトなどを再度送ってくれとのことでそれっぽい資料をメールにくっつけて返信しました。次の日くらいにはUni Assist側の審査が終わったこと、わたしの出願書類たちは大学へと引き渡されたことなどを知らせるメールが届きました。
わたしの志望学部は定員数のない学部(ohne NC)だったので、まもなくすると大学から応募者ポータルの利用案内と入学許可書(Zulassungsbescheid)がメールで届きました。
このポータル上で期日までに正式に入学手続きを行います。
語学について
出願時にはB2でよかった語学力ですが、入学手続きでC1のドイツ語力を証明する書類が必要なのでした。
この証明書類について認められていたのが、各公的機関の(およそ)C1のレベル。TelcでいったらC1 Hochschule、TestDaFだと最低TDN 4。これらの試験は試験日から結果をもらうまで1か月以上かかるため8月初旬には遅くても試験を受ける必要がありました。タイムリミットでいったら1か月ないくらい…🫠何はともあれ正確な入学手続きの期日がわからなければ試験に申し込むこともできないので大学に問い合わせをしたところ、DSHという試験の案内をもらいました。DSHとは各大学が外国人応募者に対して独自に用意しているドイツ語試験で、他のドイツ語試験同様、読む・聞く・書く・話すの項目で構成されています。わたしの志望大学で開催されるDSH試験の日程は遅めだったため、準備もたくさんできて合格の可能性が一番高いだろうということでこの試験に申し込みました。試験日は9月6日でお値段は140€でした。
試験準備として改めて語学学校に通いました。しかも2つ。
平日午前:
Volkshochschule(市営のいろいろ学べる学校) C1.1の授業
毎週火・水・金午後:
私立の語学学校 作文(火・金)、会話(水)の授業
試験1週間前には大学が試験対策講座を無料で開いていたため、そこにも通いました。
どうにもこうにも試験に受からなくてはやばい状況だったので、学校が終わってからも家でひたすら他大学のDSHの過去問を解いていました。DSHには決められた大枠での決まりはありますが、細かいところは各大学がそれぞれに規則をつくって行っているので、体感ですが大学ごとで難易度の差がかなりありました。わたしの場合DSHの試験で67%以上の正答率でもらえるDSH-2というレベルが必要だったのですが、この難易度のムラのせいで過去問ごとで自分の正答率も上がったり下がったり。激しく一喜一憂する日々に心がやられかけていました。どれが果たして今の自分の実力なのかが謎で、そしてなによりわたしの志望校の過去問が公開されていなかったため、実際の試験がどのくらいの難易度なのかもわからず不安もその分高まっていました。
わたしの大学では試験は2日に分かれて行われました。1日目に読み、文法、リスニング、作文のテスト、この1日目に57%以上の正答率だった受験者がスピーキングのテストを受けることができるという仕組みでした。
金曜日に1日目の試験、火曜日に合否発表、水曜/木曜にスピーキングのテストというながれでした。
合否にかかわらず火曜日に受験者全員にメールが届くとのことでしたが待てど暮らせどならぬ着信音…。夕方すぎてもなにも来なかったのでさすがにメールで連絡。翌朝返信があり、「あなたのメールアドレス抜けてて送れてなかったわ」と軽いお詫びとともに、わたしのスピーキングテストが今日の午前行われるとの連絡…😬
なんとか無事にスピーキングテストに間に合い、どうにかこうにか試験を終わらせ後悔しか残らぬまま大学を後にしました。
めちゃくちゃ愚痴なのですが、試験対策講座でスピーキングテストの内容はプレゼンですって先生が言っていたのに、いざ与えられた課題は「志望理由を説明せよ」でした…🤔😭1分半から10分、好きに話していいよと言われ、日本の大学に進学したときの志望理由も一緒に述べてねとのことでもはや就活の面接みたいな状況に完全にプチパニックでした。
試験後なぜプレゼンじゃなかったのかの理由を探せば探すほど、わたしの試験不合格という結論が色濃くなっていく気がして夜な夜な涙が止まりませんでした…。
結果的に無事DSH-2に受かることができましたが、いまだ納得のできないスピーキングテストです。
試験対策で行ったことをまとめると、
・語学学校(週20時間とちょっと)
・毎日読みの過去問(1~2回分)
・シャドーイング(DW: langsam geschprochene Nachricht)
・作文や文法についてちょろちょろ勉強
試験日1か月くらい前から語学学校が始まり、過去問は試験2週間くらい前から開始し、1週間前くらいから過去問に沿って作文も取り組み始めました。
余談ですがわたしはビザなしでドイツに入国したので滞在可能な期間は3か月のみでした(8月13日まで)。入学許可書を入手したのが7月24日。大至急でビザをどうにかする必要があったので、とりあえず以前就労ビザを取得した際にメールのやり取りをしていた外人局のお姉さんにメールを送りなんだかんだでアポ(8月22日)をとりつけ学生ビザの申請をしました。メールのやり取り中に本来の滞在期限を超えてしまい内心「え、これ平気なん?いま職質されたら終わりじゃない???」とびくびくしてましたが、外人局に最初に連絡したとき滞在期日のことも伝えていたためお姉さんは承知の上でアポ日を指定してきたというロジックでなんとか自分を納得させていました…😐
ビザ申請時につっこまれたことは入学許可書だけでは正式な入学を意味しないということでした。入学のために2週間後のドイツ語試験に受からなくてはならないこと(DSH-2を取らなくてはならないこと)を伝えると、仮のビザ(Faktionsbescheinigung)を発行してもらえました。おそるおそる、もしこの試験に落ちたらどうなるのかを聞いてみると、大学入学の資格がなくなるためビザ申請もキャンセルしなくてはならず、つまりはビザがもらえないため日本に帰国するほかなくなる。とのこと。ここで2週間後に控えるドイツ語試験がドイツで生きていくための生死を分ける超重大なイベントへと進化したのでした。
入学手続き
ポータル上ですべて行いました。授業料もろもろの支払い(300€くらい)を済ませ、その振込確認書を新たに用意し、残りの書類はすでに手元にあるようなものばかりだったので、とくに苦労することなくすべての書類をアップロードしました。
ドイツでは保険加入が義務付けられているのですが、学生の場合30歳以下であれば法的健康保険に格安で加入することができます。わたしの場合、現状30歳以下なのですが、在学中に30歳を超えてしまうのでそのタイミングで保険のクラスの切り替えなどをしなくてはならず面倒くさいこと、30歳以上の法的健康保険はそれまでより倍以上割高になることもあり、最初から民間の健康保険に加入することに決めました。在学期間中、民間の健康保険に加入するとなると大学に法的な健康保険会社から発行される「法的保険加入免除(Befreiung)」の提出が必要となります。これは法的な健康保険会社へオンラインで申請することができ、このBefreiungは保険会社から大学へ自動的に送られます。申請時には民間保険の加入証明書が必要となります。
この保険のやりとりで少し躓きましたが無事すべてが完了して、大学入学が確定したわけです。長かった…。
時系列まとめ
2024年
1月中旬 金細工専門学校 出願
2月中旬~5月中旬 日本一時帰国
5月下旬 デュアルスタディ(IU) 出願
6月6日 金細工専門学校 適性試験
6月7日 金細工専門学校 合否発表
7月9日 公立大学 出願(Uni Assist)
7月23日 Uni Assist 審査通過
7月24日 公立大学 入学許可書発行
8月22日 学生ビザ 申請
9月6日 公立大学 語学試験
9月13日 公立大学 語学試験 合否発表
9月20日 公立大学 入学手続き完了
最後に、ドイツで大学進学を考えているお方へ、ドイツ語で書かれている大学のサイトから必要な情報を正しく読み取るのってとっても大変ですよね…。それなら直接大学に問い合わせをしちゃうのが手っ取り早いです。そして有益な情報を得ることができるということをお伝えしときます。完全実体験ベースでのアドバイスですが🤓
ドイツ語がわからない時は英語で送ってもいいと思います。大抵のドイツ人英語できるので。回答のクオリティは対応してくれる人に依存しまくります。めっちゃ対応いい人に当たることを祈ってメールを送りましょう👍ホスピタリティ的なものもないので行間を読んでくれる期待もしないほうがよしです👌